生まれた時からロスタイム

少数派の人生や、ちょっと人と違うかもしれない考え方などを紹介していきます。

共感を求められても困る時、IメッセージとYOUメッセージについて

数年前の話です。アイスクリームの好きなフレーバーのランキングの話題で、下記のような感想をSNSに投稿した時のことです。

 

「私はチョコミントが好きでラムレーズンが苦手」

 

すると、友人2人から

 

「私はラムレーズンが好きでチョコミントが苦手」

 

とコメントがありました。

「へえー!ラムレーズンって人気なんだ!」と、私は意外な意見が聞けて楽しく、しばし盛り上がりました。

 

しかし、もしも友人が下記のような言い回しをした場合はどうでしょうか?

 

「チョコミントのどこがいいの?信じられない」

 

他にもいろいろありますね。人生損してる、味覚がおかしい、等々。なんでディスられなくちゃならないのか、意味が分からないことを言う人がいますね。いろんな人が好み云々の話題で揉める原因です。

 

意見が違うからと言って、自分と違う考え方の人を批判したりこき下ろしたりするのは筋が違うでしょ?と思います。

 

また、時々こんな人も見かけます。

 

「自分の好きなものを嫌いと言われると凹む」

 

どう言われたかによると思いますが、別にディスられているわけでなければ、いちいち気にする必要はないと思います。あなたの「好き」はその程度のものですか?

 

更に、ごくまれではありますが、下記のようなことを言う人がいます。

 

「ラムレーズンって美味しいよね」

 

いやいやいや(汗)いま「私は苦手だ」って言ったばっかり!そこ、共感を求められても困るから!どうして話が通じないんだろう?とこちらが混乱してきます。

 

どの話も、好きなアイスクリームのフレーバーの話という、他愛のない話です。にもかかわらず、会話を想像しただけで、3番目と4番目の言い方は何だかモヤモヤします。

2番目の言い方は、特に世の中に氾濫しているように感じます。そんなところで揉めても仕方ないし、上か下かなんてものさしを当てはめるものではないし、ましてや正解や不正解があるわけでもないのに。

「うどん派/そば派」「犬派/猫派」「山派/海派」「インドア派/アウトドア派」「都会が好き/田舎が好き」「赤が好き/青が好き」その他いろいろ…。

 

どっちでもいいじゃん!

 

個人的には「私は○○だと思う」という表現方法を推奨します。これは「Iメッセージ」と言い、他者評価を含みません。「私」が主語なので、あくまで個人の意見として独立し、その先に「だから何?(上下、正誤等の価値判断)」がありません。

対義語は「YOUメッセージ」と言い、主語が他者になります。「相手」が主語なので、今回の例で言えば「モノ」が主語です。チョコミント/ラムレーズンについての評価になってしまうので、人によって違ってていいはずの意見を、まるで統制されるように感じて居心地が悪いです。

 

他の例で言うと、下記のようになります。

「私はあなたは美人だと思う」→Iメッセージ⇒相手が受け取りやすい

「あなたは美人だよね」→YOUメッセージ⇒相手が受け取りにくい

昔上司から教わった例をそのまま書いています(笑)

 

YOUメッセージで話すから揉めるんだよ

 

出来事や物体そのものは、中立なんですよ。ですから個人の意見が絶対ではありません。できる限り私は「それはそれ、これはこれ」として、人の意見とモノの評価を別々の事象として考えるようにしています。

 

4番目の言い方は、周囲に対して会話がかみ合わない状態で共感を求めてしまっていますが、とりあえず「共感を求めている感じ」は伝わりますね。

3番目の言い方も、表現の仕方は違いますが共感を求めている会話ですね。「わざわざ意見が違うことを言わなくてもいいのに、なんで言ってくるんだろう?」と感じることもあるかも知れませんが、その時は発信者の意図を読むことが必要かと思います。

そして、違う意見を言われただけで凹んでしまうというのは、言われた本人が自分に自信がないから凹むだけの話ではないかと思います。意見が違うからと言って、あなたの意見を否定しているわけではないですよね?

 

「意見が違う」ことと「意見を否定する」ことは違います。

「共感できない」ことと「意見を否定する」ことも違います。

「意見が違うし共感できないけど否定もしないし反対もしない」こともあります。

 

そこが通じないと、人間関係がどうにも窮屈なものになってしまうと思います。しかし、個人差はありますが女性は「共感の生き物」と言われるだけあって、どこかで共感を求める傾向があります。

 

共感を求められても困ることもあります。

でもあなたを否定するわけじゃありません。

どうぞご自由にしてください。

そして私も自由にしてください。

 

それはそれ、これはこれ。

 

こちらの記事は4/12付アメーバブログにて「共感を求めないでください」として投稿したものを加筆・修正したものです。