生まれた時からロスタイム

少数派の人生や、ちょっと人と違うかもしれない考え方などを紹介していきます。

とある女子高生の昼休み

先日、自分の高校時代を思い出すきっかけがあり、何となく「これって少数派なのかな」と感じ、記事にしてみようと思いました。

 

私が高校生だったのはもう20年以上前…1992年4月~1995年3月までのお話です。ジュリアナ東京があったり、小室サウンド全盛期だったり、ルーズソックスが流行し始めたり、高校生がポケベルを持ち始めたり、そんな時代です。

とある地方の、田舎の優等生が集まる公立の女子高。当時はまだ東大合格者が出ていなかったものの、京大・一ツ橋合格者はいた模様。早慶上智・MARCH・関関同立あたりの指定校推薦枠を持っていて、地元国立大に進学する人が多かったのが特色。

一言で言うなら、進学校だけどもパッとしない。一部ずば抜けて賢い子もいるけど、どちらかと言えば努力して何とか成果を出している子の方が多い。その努力も、きっちりやりきっている子もいるけど中途半端な子の方が多い。そんな学校でした。

 

そんな私たちの学校は、文系・理系だけでなく、私立希望・国公立希望などでクラス分けをしていました。1年の時は、入学の際に提出した芸術科目の選択によりクラス分け。2年の時は文系・理系でクラス分け。3年の時に文系・理系と私立・国立を含めてクラス分け。

私は、美術選択→文系クラス→文系国立クラスに在籍していました。地元の国立大希望の生徒が多く、私立希望だけど私立文系クラスを避けた生徒などもいました。

数学はセンター入試だけでなく、国立二次対策まで含まれる授業内容。理科系はセンター対策まで。今の入試制度とはいろいろ違うところも多いので、およそのイメージで捉えて貰えれば良いかな、と思います。

 

3年生になると、大学入試に対する考え方によってクラスの様相が変わってきます。

 

私がいたクラスの3分の1くらいの生徒が、3時限目と4時限目の間にお弁当を食べていました。彼女たちは昼休みになると教室には居ません。図書館に行って勉強しています。友人がぼそっと「私たち、お昼休みにお昼ご飯食べてる時点でダメだよね」と言いましたが、確かにのんびりしてるかも…。

 

理系クラスの友人に用事があった別の友人が「理系クラスは怖すぎて入れない」と言っていました。そこは国立医学部や薬学部を希望する生徒が集まっていました。10分休憩の際、試しに一緒に行ってみたら、クラスの全員が誰も喋らず、ずっと勉強していました。教室の入口で小声で話していたら睨まれたし(汗)

怖いって気持ちも分からなくはない。ああ、本気で入試勉強するってこういうことか…。私はここまでやってないな…。

 

大雑把に言うと「勉強しない人」は居心地悪い思いをしていました。勉強しないならせめて邪魔しないで、というプレッシャーがあります。電車通学の時も、立ったまま単語帳開いて勉強しています。席に座れたら問題集解いています。なので、無駄な雑談をしてくる人が「空気読めない人」と認定されます。

学校が終われば予備校へ直行する子も多かったですが、私は放課後の教室で自習する派でした。校舎の鍵をかける時間まで、約1時間くらいは使えたと思います。図書館に行くと飲食できませんが、教室は飲食できたのがお気に入りポイントでした。あと学校が希望者に補習授業を開講していたので、それを受講したりしていました。

スーパー進学校だったら、そんな苦労せずとも有名大学へポンポン合格するのかも知れません。でもそこは田舎の中途半端な進学校ですから、雑草魂で泥臭い努力をしないと這い上がれないんです。

 

進学した大学が3流だったので、あんまり勉強熱心じゃない人を見かけても「バカばっかりだから仕方ないか」と受け流していました。学習塾で働いていると、そもそも勉強するのが好きな人が多いので「やっぱそうだよね、普通だよね」と感じていました。

34歳から一般企業で働き始めたら、同世代で大学卒の女性はもしかして少数派なのかな?と感じ始めました。大学を卒業していたとしても、高校生活が勉強中心だった人って、もしかして少数派なの?そんな疑問がふつふつと。

「でもそれは勤務先の問題でしょ、もっと大きい会社の中心部にいるんじゃないの?結婚・出産で退職する人もいるだろうし」と考えることもしばしば。自分の友人・知人は専業主婦が多いので参考にならず。

 

自分はそんな高校時代が楽しかったし、何か損をしたとも思いません。でも、私が普通だと思っていた高校生活は、そんなに普通じゃないのかも?という思いが出てきました。

そもそも普通って何さ?という疑問がありますが、今回は「普通=多数派」くらいに読み換えてもらえればいいかな、と思います。正しいか、正しくないか、という議論をするつもりはありません。

 

皆さんの高校生活はどうでしたか?嫌な思い出や楽しい思い出がいろいろあるかも知れませんが、大人になってから理解できることや発見できることもあるかも知れません。ちらっと振り返ってみてはいかがでしょうか。