生まれた時からロスタイム

少数派の人生や、ちょっと人と違うかもしれない考え方などを紹介していきます。

ぜんそくがある人の日常生活の注意事項

先日久しぶりに体調を崩し、2日ほど寝込んでしまいました。風邪なのか寒暖差アレルギーなのか、喘息の症状も悪化してしまいました。昨日あたりからは声が出にくくなっていて…ヒソヒソ話の音量か大声でしか話せなくなっています。困りました。

そこで今日は喘息がある人が日常生活で気を付けたいことなどをまとめてみました。なかなか症状が改善しなくて困っている患者さんやその家族の方に、治療以外の参考情報として頂ければ嬉しいです。また、身近に喘息持ちの方がいた場合は「こんな苦労があるんだな」と想像して頂き、理解が深まればいいなと思います。

 

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禁煙(卒煙)必須。本人だけでなく家族もまた然り。

肺のダメージは目に見えなかったり、軽度なうちは自覚症状に乏しかったりします。その為か、肺に悪いものを避けることが後回しになっている印象があります。

呼吸困難の症状が出る頃には肺がかなり傷んでいるのが現実です。炎症の場合は症状の改善もありますが、肺の機能が壊れてしまった場合は再生しません。皮膚や筋肉や消化器系とは違うのです。肺は結構丁重に扱わないといけない、と肝に銘じておきましょう。

 

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香りをなくす(芳香剤、日用品の香料など)試しにやってごらん。

これ意外と気づいていないですが、何かの匂いにむせて咳込んでいる可能性もあるのです。何の匂いか気づかないレベルでも、肺や気管支が刺激を受けている場合もあります。

喘息の原因を探そうとアレルギー検査などをしても何も陽性反応がなく、心当たりがない場合もありますよね。そんな時はいろいろ試して自分自身の体調変化を観察するのがいいです。

試しに芳香剤をやめてみる。試しに柔軟剤をやめてみる。試しに一度全部やめてみる、等々。「あれ、呼吸が楽かも?」と気が付く時があると思います。

 

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鼻炎がある人は、鼻炎をしっかり治療する。

鼻炎があると、鼻水の影響で痰が増え、咳が増えます。なので、鼻炎を解決しないと喘息への悪影響を排除しきれません。鼻の調子が悪いと口呼吸になってしまって喉が渇きますし、やはり咳が出やすくなります。

また、上記の各種香りは肺よりも鼻に先に症状が出る可能性も高いです。鼻と肺が連動していると考えておきましょう。

 

 

排気ガスを避ける。

これもまた肺にダメージを与えるものですね。ただ、完全に排気ガスをシャットアウトするのは難しいですから、できる限り避ける工夫をしたいところです。

交通量が多いエリア(高速道路の近く、幹線道路沿いなど)に住まない。交通量が多い道路の歩道は歩かない。車の外気/内気切替に注意する。アイドリングしている車の後ろを通らない、等々。

 

 

アレルギー検査に引っかからなかったとしても、アレルゲンは避ける。

例えば「花粉症ではなかったとしても花粉は避ける」といったところです。アレルギーがなかったとしても「刺激物」みたいなものですから、症状が悪化する可能性があります。

それに、現在アレルギーがなかったとしても、今後アレルギーを発症する可能性もあります。なので予防的な意味合いもあります。目くじらを立てる必要はありませんが、野放しでいい訳ではないと思ってください。

 

 

ホコリ・ダニ・カビの除去&予防、つまり掃除。

どれも喘息と関連の深いアレルギー源ですね。と言うか、喘息がない人でも必ず咳込んでしまいますね。

ただ、この3つを避けるのはアレルギーや喘息の為だけではありません。喘息とはまた別の肺の病気を引き起こす原因にもなるからです。

ただでさえ他の人よりも繊細な肺を抱えて生きているのに、更に別の肺の病気に罹るなんて絶対イヤ…。

 

 

冷たい飲み物・食べ物は避ける。

意外と効果が大きいのがこれ。特に冬場になると如実です。寒いにも関わらずアイスクリームなど食べてしまうと途端に咳が出ます。グラスに氷を入れた飲み物も咳込みます。恐らく、冷たいものを飲食すると食道が冷えてしまうので、隣接する気管支も冷えて気道収縮するのではないかと思います。

そうは言っても夏場は冷たいものが美味しいですね。そんな時は、飲み物を氷抜きでオーダーしたり(それでも十分冷たい)、暖かい飲み物と一緒に冷たい食べ物を食べたりしています。なるべくゆっくり、様子を見ながら頂きます。

 

 

胸元を冷やさない。

夏場など、エアコンが効いた室内に居る時に注意したいですね。冷たい飲み物と同じで、胸元が冷えると気道収縮するのか、ちょっと呼吸が苦しくなることがあります。

冬場の場合も、背中や首、胸元あたりが冷えると調子悪いです。

 

 

冷たい空気を吸わない。

温かい室内から寒い廊下に出ただけで咳込んだりします。屋外に出る時など、特に注意が要りますね。

マスクやマフラーで防ぎきれないほどの寒気もまれにあります。そんな時は両手で鼻と口の周りを覆い、ダイレクトに冷たい空気を吸わないようにします。

 

 

マスクをする。

風邪予防だけでなく、いろんな問題を踏まえて必要だなと感じます。排気ガスもそう。タバコの煙もそう。各種香害もそう。冷たい空気もそう。

ただ残念ながら私は使い捨ての紙マスクの匂いが嫌いなんですよね。お湯で2~3回洗わないと匂いが取れない。市販されているガーゼマスクも、なんか臭い…。

友人がマスクを手作りしていたので、私も作ってみようかなと思う今日この頃です。

 

 

天気予報をこまめにチェックする。

喘息の最大の敵、それは「低気圧」です。台風が近づいてくると体調を崩す方も多いかと思います。私も先日の冬の嵐で体調を崩してしまいました。人によってはそれほど体調に波がない場合もあるかも知れませんが、低気圧はマスクでは防げないし、暖房でも防げません。

あらかじめ体調が崩れるであろうことは予定しておき、大事な用事を入れないとか、せめて風邪を引かないように暖かくして過ごすなど、大きく体調を崩さない工夫が必要です。

 

 

無理しない

最後に辿り着く答え。やはり無理しないことが一番大事だと思います。ほんの少しの風邪から喘息が悪化して、点滴だの入院だの、そんなことが起きてしまうのがこの病気の怖さです。

きちんと治療して、良好な体調を維持していれば、運動も仕事もさほど困ることはありません。ですが、医学が発達した現代においてもなお喘息で命を落とす人がたくさんいることを忘れてはいけないと思います。

 

 

冬は喘息が悪化しやすい時期ですね。暖かくなると少し楽になりますが、季節の変わり目もまた大変な時期です。皆様お身体大事に、ご自愛くださいませ。