生まれた時からロスタイム

少数派の人生や、ちょっと人と違うかもしれない考え方などを紹介していきます。

田舎暮らしを検討している人へ。「田舎」と「地方」はちょっと違うのよ!

都会で生まれ育った方の中には田舎暮らしに憧れる方もいらっしゃるかと思います。テレビでもたまに紹介されますね。「田舎暮らしの勧め」みたいな番組。

ああいう番組を観ているとたまーに首をかしげてしまいます。

 

全然田舎じゃない

 

そう、全部とは言わないまでも、これっぽちも田舎とは言い難い、随分と便利な土地への移住を紹介していたりします。

車で数十分で新幹線が止まる駅へ行けて、そこから1~2時間で東京へ行けて、コンビニもスーパーも近くて、病院も学校も図書館もちゃんとあって…。

 

んんんん~~~~~~~~


よく住所を聞いたら「○○市」


んんんん~~~~~~~~


これは…


田舎じゃなくて地方

 

わかるかなぁ…わかんないかもなぁ…そんな気持ちになります。まあ市内でも山奥の場合もありますが。


多分、私の地元が田舎を通り越してド田舎なんだと思います。

自己紹介にも書きましたが、過疎地域で限界集落です。

 

線路をカモシカが歩いています。

屋根の上にサルがいます。

国道をキツネが走っています。

私はタヌキを轢いたことがあります。

中学校の裏にクマが出ます。

標高が500m弱で、山に囲まれています。

私が小学生だった当時、全学年1学年1クラスで、全校生徒が160人前後で、10年くらい前に2つの小学校が統廃合されました。今は全校生徒が100人未満です。

私が中学生だった当時、全学年1学年2クラスで、数年後には1学年1クラスになり、最近4~5校が統廃合されました。

電車は1時間に1本です。バスは町営のジャンボタクシーだけ。

最寄のコンビニは車で約5分

次に近いコンビニは車で約15分。

スーパーも車で約15分。

最寄りのファーストフード店は車で約15~20分。

ファミレスは車で1時間かかります。

片道一車線の山道の国道を延々走行。車がないとどこへも行けません。

大きな病院は車で15分程のところにあるにはあるものの、常駐する医師は少なく、地元の国立大医学部から派遣されてくる医師ばかりです。

小さな医院はありますが、こう言っちゃアレですが…ボケジジイばかりで当てにならず。

どこへ行ってもお年寄りばかり。

地元を出たことがない人達は狭い世界しか知らないこともあり、偏った考えの人も多いです。

地元の常識がこの世の常識と思っている人も多く、自分の価値観を押し付ける人はとても多いです。

都会に出たことがある人や、観光客相手の仕事をしている人、県外へ仕事で行く機会の多い人はまだ柔軟性はある方です。

他所から引っ越してくる人も少なく、転校生も滅多にいません。

土地によって人柄の差もありますが、田舎=のんびりしている、なんてのは幻想です。テレビの中の世界で出来上がった思い込みです。

狭い世界でギスギスしていることも結構多いですが、逃げ場がありません。

自治会の「人足」や行事も多く、役割分担がありますが、断ったり休んだりするとあからさまなブーイングがあります。

うちの地元のお祭りは「仕事よりもお祭りが優先」という考えが根深く、お祭りの為に仕事を休まないといけなかったりします。

都会の常識は通用しません。一般論を話したはずが、非常識扱いされたりします。

 

田舎に生まれ育ち、長年都会で暮らした私から見た田舎は魔境みたいなものです。

都会生まれの旦那は、私の地元には何度か顔を出していて、地元の方々に顔も名前も覚えられていました。母や私が間に入っていても、地元の人々との交流にはとても苦労していました。

 

都会で暮らす皆さん、田舎に住みたいと思ったら、悪いことは言わないから「地方」までに留めておきましょう。

ある程度実情を掴んでから、実際に住めるかどうかを考えましょう。住みやすさや風習、文化、地元の人達の人柄や考え方を十分に把握してください。

何人か、友人やいざと言う時頼れる人を捕まえましょう。しっかり交流してから引っ越ししても遅くありません。

 

夢や希望を現実に引き寄せていきましょう。

 

こちらは6/19付アメーバブログへ「田舎と地方はちょっと違うのよ」として投稿したものを加筆・修正しています。